子供の癇癪の特徴とは
癇癪(かんしゃく)とは、大泣きし、手が付けられないような状態を呼びます。
現代ではお母さんたちが、「ギャン泣き」などと表現するような泣き方が近いでしょう。
子供に多い症状で、生後6~8ヶ月ころから始まり成長とともに治まります。
医学用語とは異なりますが、泣き叫ぶ、夜泣きするなど乳幼児の異常な行動を「疳の虫」と総称することもあるようです。
大声で泣き叫ぶの行動が大きな特徴で、これに付随してモノを投げる、人やモノを叩いたり噛みついたりするといった八つ当たり的行動から、床に転がって手足をばたつかせるといった行動も見られます。
保護者がなだめようとしても聞き入れず、周囲の人物がとる行動が火に油を注ぐこともあります。
子供は体が柔軟で意外と力が強いため、抱き上げたときに癇癪が悪化し、落下事故を引き起こすことも考えられます。
頻繁に癇癪を起こされると、親も爆弾を抱えた状況で過ごすような錯覚を起こしてしまいます。
癇癪の原因を知ろう
癇癪を起こすときは必ず何らかの原因があり、一番の原因は「気持ちの表現やコントロールが上手にできない」ことが挙げられます。
伝えたいことがうまく表現できない、周りの大人の注意を引きたいというようなときに癇癪を起こすことが多くなります。
また、眠気が強い時や空腹といった生理的な欲求などを表現する際も泣き叫びます。
月齢が小さいうちは生理的欲求で癇癪を起こすことがほとんどで、月齢が上がるごとに大人に関心を寄せてほしい場合や、感情をうまく表現できないジレンマで癇癪を起こすことが多くなります。
また、「Aが欲しいのにBが来た」など自分の欲求とは異なる回答が示されたときにも癇癪を起こすことがあるでしょう。
エピソードの前後や時間軸を見ていくと、なぜ癇癪を起こしたのか、親も原因がつかみやすくなります。
癇癪は対処できる?対処法はこちら
癇癪は子供それぞれの特性によるもので、必ずしも発達障害などの症状とはいえず、「コミュニケーションの未熟さによる不安の表れ」と評価することもできるでしょう。
こだわりや意志の強さが認められる子供ほどその傾向にあるため、我が子の性格などをつかむことで回避は可能です。
癇癪は生活環境に左右される部分がありますが、育て方が原因ということは全くありません。
先にも触れましたが、成長とともに癇癪の症状はなくなります。
親が子の癇癪に焦りや怒りの感情をむき出しにするとさらに癇癪を強めることがありますから、「成長の過程」ととらえ、寛容になることも大切です。
低月齢の子供とは、会話によるコミュニケーションを増やしてボキャブラリーを増やしてあげましょう。
また親子間での「貸して、いいよ」といった貸し借りの練習なども一案です。