子どもの水難事故は河川が最多
夏が近づいてくると、どうしても水難事故が増加します。
特に、子供の水難事故に関しては河川で起こることが多いので、川遊びには十分な注意が必要です。
令和3年に起きた水難事故を見てみると、水難事故にあった人の総数は1,625人で、そのうち中学生以下の子供は183人です。
つまり、全体の10%強が子供の水難事故ということになります。
183人のうち31名は死者または行方不明者で、場所的には海が5人、河川が18人、湖沼地が6人、そして用水路が2人で、河川の占める割合が最も大きくなっています。
河川での事故のパターン
子供が川遊びをしていて事故にあってしまうパターンで最も多いのは、一人で遊んでいて転落してしまうケースです。
一人で遊ばせていると転落しても気がつきにくいので、川遊びの際には必ず大人が監督しながら遊ぶことが大切です。
川辺や川底は滑りやすい箇所も多いので、厳重に注意したいものです。
川の中に何か物を落としてしまい、それを拾おうとして水に潜って溺れてしまうケースもいくつも報告されています。
川辺でボール遊びをしていてボールが川に落ちた場合などは、子供1人に取りに行かせるのは危険ですので、絶対に防ぐようにしましょう。
水面下で渦を巻いている地点などもあり、例え大人が同行していても溺れてしまう危険性もありますので、よほど穏やかな川でない限りは厳重な注意が必要です。
川遊びの注意点
川というのは、表面は穏やかに見えても深いところに急流が流れていることも珍しくありませんし、深い穴に落ちてしまう危険性もあります。
河川は海辺以上に危険なものと認識して、注意をすることが大切です。
特に前日に雨が降った時など、増水して危険な状態になっていることがありますので、川遊びの予定を延期することをおすすめします。
天候が不安定な場合も、川辺の見通しが悪くなり危険なことがありますので、川遊びに出かけるのは見合わせましょう。
川遊びを軽いものとみなさずに、川に入る際に必ずライフジャケットを着用することも忘れてはいけません。
ライフジャケットは、子供だけではなくて大人も着用することが肝心です。
ライフジャケットとともにスローロープも準備して、万全な安全対策を心がけましょう。
スローロープというのはレスキュー用のロープのことで、万が一川の中で滑って転んでしまった際などにも、スローロープを投げればこれに捕まって難を脱することができます。
子供が川に流されそうになっている時、泳いで助けようとすると自分も一緒に流されてしまう危険がありますので、必ずスローロープを用意することをおすすめします。
ライフジャケットやスローロープなどのアイテムは、アウトドア用品のショップで購入できます。