子どもの叱り方

叱ることと怒ることとの違いを理解

相手に注意をする時に、叱るのではなく単に怒っているだけという場合もあります。
子供に対して叱る前に、怒るということとの違いをまずはしっかりと理解しておくことが大切です。

叱るという行為は、相手のことを何よりも考えているために行います。
間違いを指摘し、同じことをしないように諭すのが叱るという行為です。

それに対して怒るというのは、一方的に自分の気持ちを相手にぶつけるという行為で、ストレス解消の一つとも言えます。
そこには相手への思いやりはなく、単に自分本位に行動をしているとしか言えない行動です。
子供に対して叱る前に、しっかりと怒るという行動との違いを確認しておきましょう。

なぜ叱るのかを理解しておくことが大切

叱るという行為には、いろんな目的があるものです。
まずは子供の生命を守るという点が挙げられますが、安全に生活を送っていくために時には叱ることも重要です。

叱ることをしなければ、常に周囲の状況を冷静に把握する力が身に付きません。
急に路上に飛び出して、交通事故に遭ってしまう可能性もあります。

また他人を傷つける行動をしないために、大人は子供に対して叱って教えることも必要です。
他人を傷つけるのは単に肉体的にではなく、心への暴力も含まれます。
人を傷つけないような行動をすることは将来的に社会に出ていく子供にとって、とても大切なことと言えます。

さらに社会での正しいルールを知ることは大事ですが、叱ることによって理解してもらう必要があります。
間違ったことを理解し、次回から同じことをしないようにしていくために叱るのです。

子供の目を見て叱ることが何より大事

子供に対して叱るときには、真剣さをまずは大人が見せなければなりません。
そのために、しっかりと子供の目を見て叱るという行動が必要です。
視線を時々違う方向に向けていると、子供に真剣さを伝えることはできません。

また叱る際には、その理由についてもわかりやすく説明することが大切です。
叱る理由がわからないと、単にストレス解消のために怒っているのかと勘違いされてしまうこともあり得ます。

さらに子供の気持ちを肯定し、その上で叱ることが大切です。
子供の言い分を聞き、それを肯定した上で間違っていることを伝えれば、子供もスムーズに納得するものです。

人格を否定するなどの行為はしてはいけない

子供を叱るときに、子供の人格を否定するような言葉を言ってはいけません。
あくまでも冷静に対応し、子供の気持ちを理解しながら叱るようにしましょう。

また他人と比べるようなことを言うと、子供も反発をしてしまうことでしょう。
他人と比較をするということは避け、叱る理由を明瞭に伝えることも大事です。

さらに叱るときに、何度も同じことをくどくど言うのも厳禁です。
長時間叱っていると、子供の集中力もなくなっていきます。
長々とお説教をするのではなく、短い時間であっても自分の気持ちをわかりやすく伝えることの方がはるかに意味があります。