ヘルメットの努力義務化とは
バイクに乗る際には、ヘルメットを装着することが道路交通法第七十一条によって義務と定められています。
自転車に関しては、これまではヘルメットの着用が「推奨」されていましたが、2023年の4月1日から「努力義務」に変わりました。
道路交通法が改正される前までは、13歳未満の子供を自転車に乗せる際のみにヘルメットをかぶらせることが保護者の努力義務とされていましたので、今回の改正で大きな変化があったことになります。
13歳未満の子供だけではなくて、成人もヘルメット着用が努力義務となった背景には、自転車事故による頭部のケガが非常に多いという現実があります。
自転車事故による死亡例を見てみても、約70%が頭部の外傷が死因となっています。
ヘルメットをかぶっている場合とかぶっていない場合とでは、かぶっていなかった人の死亡率が2.3倍も高いという数字も出ています。
それに加えて、自転車事故の件数は年々増加の傾向にありますので、自転車走行時もヘルメットを着用したほうが安全だということが分かります。
ヘルメットを着用していないからといって罰則の対象となるわけではありませんが、今後は完全義務化となることも予想されます。
ヘルメットの選び方
自転車用ヘルメットは、現時点では完全義務化されているわけではないので、仕様には特に細かい規定といったものはありません。
自転車用ヘルメットを選ぶ際の目安としては、SGマークのついたものがおすすめです。
SGは「Safe Goods(安全な製品)」の意味で、一般財団法人製品安全協会が安全基準に適合した製品に対して認証したことを示すマークです。
日本独自の規格であるSGマークですが、耐衝撃性やあご紐の強度などが一定基準を上回っている製品にのみつけられています。
万が一、製品の欠陥が原因で人身事故が起きた場合には、1億円までの賠償措置も用意されています。
海外の自転車用ヘルメットにも、例えばヨーロッパならCEやTUVマーク、アメリカならULマークなどの基準が設けられていますので、海外製のヘルメットを購入する際には参考にすることをおすすめします。
海外製のヘルメットは日本人の頭の形に合わないことも多いので、できるだけアジアンフィットモデルを選ぶことが大切です。
自転車用ヘルメットには、ロード用の軽量なタイプの他に、空気抵抗削減にポイントをおいたTT・トライアスロン用、さらに過激なMTBライディングのためのエクストリームタイプなどがあります。
カジュアルタイプのヘルメットであれば、色柄やデザインも豊富で親子でお揃いにできるモデルも多数揃っていますので、家族で導入を考えているにはぴったりです。
価格に関しては、5,000円から1万円前後が目安です。