子どもの熱中症予防のポイント
気温が高くなってきたら、何と言っても気をつけたいのが子どもの熱中症です。
熱中症というのは真夏だけに起きるわけではなく、蒸し暑くなる6月ごろから注意が必要です。
子どもは体温の調節機能が大人のように十分に発達していないため、ちょっとしたことでも熱中症にかかるリスクが大きいのです。
熱中症を予防するためには、エアコンを適切に使い、部屋の温度だけではなくて湿度も定期的にチェックすることが大切です。
暑さ指数や熱中症警戒アラートなどもこまめにチェックし、子どもに快適な環境を作ってあげましょう。
服装は化学繊維ではなく、できるだけ通気性の良い衣類を選ぶことも大事です。
夏場はコットンや麻などといった、天然繊維を使用した衣類を選ぶことを心がけましょう。
締め付けないデザインで、色は熱を吸収しない白などの淡い色がおすすめです。
外出の際には、日よけ対策として帽子も必要です。
熱中症になってしまったら
熱中症になってしまったら、できるだけ早く医師の診察を受けることが重要です。
子どもに元気がない、ぐったりしている、あるいは熱があるような場合は熱中症が疑われます。
嘔吐などの症状が出ることもあるので、絶対に1人にせずに、呼びかけても答えないような場合には救急車を呼びましょう。
子どもの体調が悪そうな時は、まず涼しい場所に移動させ、衣服を緩めて横に寝かせて安静な状態をキープします。
子どもは体に熱がこもりやすいので、太ももの付け根や脇の下、首の周りをアイスパックなどで冷やします。
また、水分や塩分、電解質を補給することも大切です。
大量に汗をかいた後などは、100mlあたり40~80mgのナトリウムを含んでいる飲料を飲ませるのがおすすめです。
ただし、子どもが自力で水分を摂取できない場合、無理に水を飲ませずに救急車が到着するのを待ちましょう。
嘔吐の症状がある時には無理に水を飲ませると危険なので、医師の診察を待たなければなりません。
同じ熱中症でも、「熱失神」「熱けいれん」「熱疲労」「熱射病」など、いくつかの種類があり、症状もそれぞれ異なります。
熱射病になると体温が上昇して中枢機能に異常をきたし、意識障害やショック状態などといった症状が見られることもあり、大変危険です。
スポーツなどをやっている子どもは、特に夏場は熱中症にかかりやすいので、水分補給は欠かさずに行うように気をつけてあげなければなりません。
寝不足だったり、疲労がたまっていたりしても熱中症にかかりやすくなるので、夜はよく休み、体力をつけておくことによって熱中症を回避することができます。
栄養のバランスの取れた食生活も、熱中症を予防するには大切な要素です。