子どもとのお出かけをスムーズにする方法

ママの思い通りにお出かけができない

子供とのお出かけで一番の悩みは、「子供がいろいろなところに興味が移ってしまうため、なかなか前に進まない」というところではないでしょうか。
物理的な子供の視野はまだ狭く、6歳児で左右90度程度とされています。
その上で視覚に飛び込んでくるものが目新しく映りますし、お家の中では聞きなれない音なども耳に入ります。
視覚や聴覚が刺激されるので、どうしても「興味津々」の状態になってしまうことでしょう。

また、「自分の気持ちを親に共感してもらいたい」という心理が働くこともあります。
2歳~3歳以上になると、友達とのコミュニケーションが取れるようになり、「ここで遊びたい」など言葉で意思を伝えられるようになります。
そのため、お出かけがスムーズにいかなくなるのです。

昼寝や夕飯の準備などその後の予定がつまっているときに、子供が前に進んでくれないという場合、ちょっとイライラしてしまいますよね。
とくに、保育所から勤務先へ通勤途中などは時間との戦いになってしまうこともあるでしょう。
大人がイライラする原因の根本は、自分の都合があるからです。

また、子供の都合に合わせてあげているフラストレーションもあるでしょう。
子供が空腹で癇癪を起こすから早く家に帰って晩御飯を作りたいというような、「子供のための理由」も存在します。
癇癪を回避するため遊んで帰った結果、帰宅後に眠気や空腹で癇癪を起こすといった「どのみち子供に振り回される」結果が見え隠れするため、イライラがさらに募ってしまうものです。

子供への声のかけ方

すべての子供に効果があるものではありませんが、「あなたに都合がある通り、私にも都合がある」という趣旨で話を通すことが有効だと考えられています。
出かける前に「今日はお仕事で急いでいるから、手伝ってほしい」というような簡単な言葉で声がけをしましょう。
また「ママを手伝ってね」というように、理由とともに約束を取り付けてください。
「ママのお手伝いがあるから今日は遊びません、お約束」というように伝えると納得しやすいようです。

子供は誰かのためになる行動で喜ばれたい気持ちから、「お手伝い」や「任務」が大好きです。
子供が「任せてもらえた」という気持ちになれる言葉の言いかえを行うことは、「早くいくよ」という言葉がけよりも効果的です。

約束を守れた場合はたくさん褒めるほか、「ありがとう、助かったよ!」といったお礼も必ず伝えてください。
これだけでも子供は「誰かの役に立てた」という充足感が得られます。
ママも「早く行くよ、もうおしまい!」などと抑止することなくニコニコ顔なので、「いつもの帰り道が楽しかった」と学習することにもつながります。